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会社(企業)の民事再生手続の実際 〜過剰債務からの解放を図る〜

3、会社(企業)の民事再生手続のツボ

(ア)債権者の賛成・反対を左右するもの=破産した場合との比較

ただし、一般には、破産すれば抵当権等の担保物件や残存する売掛債権等からの回収を除いて、債権者としてはほとんど配当が見込めないのが実際です。したがって、担保を有しない債権者や、担保を有していても担保だけでは回収できない多額の債権が残る債権者としては、そのような破産と、時間はある程度かかるけれども破産した場合を上回る額の再生計画の実現可能性とを比較して、再生案に賛成するかどうかを決めてきます。

(イ)繰越欠損金等のチエック

その際、それまでの税務申告において繰越欠損金がどのくらいあるかを法人税申告書の別表5や7でチエックし、民事再生手続を申し立てた年度に赤字になるとすればその額はいくらくらいかも予想し、不動産や売掛金等の資産を時価に直すとどの程度帳簿価格より下がるかも検討します。といいますのも、債務を免除されることはお金を贈与されることと同じなので、欠損金等や資産の時価評価による帳簿価格との差額(以下、これらを単に「損金額」と表現します)の合計額以内に免除額が入らなければ、課税(免除益課税)が発生し、再生計画実現が困難になるからです。また、損金額から免除額を控除した残額が今後法人税を支払わなくてもよい期間を決めていきますので、今後どのくらい税引後利益を生み出せるかを検討するためにも、損金の検討が必要なのです。

(ウ)不動産から解放されることを検討する

担保協定による弁済は、担保されていない負債の弁済計画とは別個に行わなければなりません。不動産は高額なことが多く分割払いという協定が締結できてもその後の資金繰りの圧迫要因となります。
ですから、不動産を手放し、担保協定から解放されて再生計画を立てることができればそれに越したことはありません。担保不動産を手放す再生計画が立てられるのであれば、それが望ましいのです。

≪ 2、過剰債務を切り離すための会社(企業)の民事再生手続(2)

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